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2009年04月13日

「海の悪者」オニヒトデの意外な効用…養殖マダイの病気を防ぐ?

「海の悪者」オニヒトデの意外な効用が愛媛大学の研究で見つかりました。

愛媛大学で行われている研究で、海の悪者といわれるオニヒトデに意外な効用が見つかりました。

美しいテーブルサンゴが広がる愛媛・愛南町沖の宇和海では、温暖化の影響なのか、ここ数年オニヒトデが増え、サンゴを食い荒らしている。
海のお花畑を無残な姿に変える悪者のオニヒトデだが、そのイメージを覆す意外な働きが発見された。

愛媛大学南予水産研究センターの三浦 猛教授は「釣ってきた魚を入れていたところにオニヒトデを入れてたら、そこの魚だけ病気にかからなかった」と語った。
驚くべき現象は、愛南町にある愛媛大学南予水産研究センターで起きた。
マダイに白点病という寄生虫の病気が流行したが、たまたまオニヒトデも一緒に入っていた水槽のマダイだけが、ほとんど死ななかったという。
三浦教授は「結果が非常にクリアに出ましたんで、これはきっと何かあるなと」と語った。
マダイの病気を食い止めたオニヒトデの作用を確かめるべく、実験が行われた。
マダイだけを入れた水槽、オニヒトデを1kg加えた水槽、オニヒトデを10kg加えた水槽で3週間飼育。
すると、初め185.1mmだった体長が、マダイだけの水槽では平均4mm伸びたのに対し、オニヒトデを1kg入れた水槽では平均6.5mm、10kg入れた水槽では平均10mm伸びた。
一緒に入れるオニヒトデが増えるほど、マダイは餌をたくさん食べるようになり、体が大きくなった。

三浦教授は「オニヒトデが成長を促進するということがわかったんですけれども、どういうメカニズムで促進するかということはまだわかってない。多分、魚の飼育によるストレスを軽減させている可能性があるんじゃないかと予想しています」と語った。
たくさんのトゲから毒を出すオニヒトデがなぜマダイの成長を促すのか。
三浦教授は、オニヒトデの分泌液を調べ、どういう物質がどのように作用するのか、解明を進めている。

愛媛県は、養殖業の生産額日本一を誇る。
中でもマダイの生産量は全国のおよそ半分を占めているが、養殖業者は価格の低迷に悩まされている。
養殖業の安岡高身さんは「原価をだいぶ切ってますから、損しながらやってるようなものですね」と語った。
起死回生の鍵を握るのは「性別のコントロール」。
養殖マダイは、すべてメスで生まれるが、成長するにしたがって半分ぐらいがオスになり、さらに3割ほどが「雌雄同体」と呼ばれるオス化したメスに変わる。
オスや雌雄同体は精巣機能の影響で色が黒くなり、身も薄くなって商品価値が下がる。
オスが増える原因は、養殖のストレスと考えられているため、オニヒトデが強い味方になる可能性もある。
安岡さんは「期待するものはあります。歩留まりがよくなれば、確実にコストが下がりますから」と語った。

南予水産研究センターのような漁業の最前線に密着した大学の研究拠点は全国にも例がなく、現場の生の情報が新しい研究テーマを生んでいる。
漁師と研究者がタッグを組んだ町が、養殖業の未来を切り開こうとしている。



ソース(現在、リンク先は存在しない)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00151088.html

動画 (現在、リンク先は存在しない)
http://www.fnn-news.com/news/video/wmv/sp2009031309_hd_300.asx




※インターネットのニュース記事からすべて引用



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Posted by シンソーグリーン at 21:33│Comments(0)オニヒトデ
 
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